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2007年04月05日

研究者というか技術者の夢や野望と現実

吉野家で久しぶりに牛丼特盛をつつきながら、M君と談義。
研究者というか技術者の話。
問題設定の過程の困難というのは、「がんばればなんとかなる」ものと
「がんばってもどうもならない」ものがあるように思う。

前者は、チャレンジングで、非常に面白い。頭を使うところも
腕を見せるところも、たくさんある。

後者は、物理法則や数学の公理が覆らない限り、どうにもならないもの。
トンデモ系や、それと紙一重に見える最先端Scienceとしては面白いが、
技術者の出番はない場合がほとんど。

前者と後者を見極める、のは、技術者の目利きだろう。

ただし後者のように見える問題でも、実は、問題設定の過程のどこかを
ちょっとひねると、前者の問題となるものも、あるだろう。

ほとんどの場合、ある問題が後者であることを証明するのは
難しいから、これに取り組むのも、確かに面白い。

しかし、そのひねりどころが、本来その問題がもっている「うまみ」を
捨ててしまうものであれば、もったいない。
もったいないばかりか、場合によっては存在意義がなくなる。

学生や研究者は、ある程度「なんとかなりそう」という、根拠がなくても
夢と野望があれば、取り組める。
しかし民間企業では、「なんとかなりそう」の根拠を、具体的に示す
必要がある。最近の大学の研究者も、立場はこれに近い。

しかし、こういう「なんとかなりそう」という夢と野望を、
それに取り組む前から、あきらめてしまうのは、非常にもったいない。
そういう一歩を踏み出す勇気は、持ち続けていたい。
それでも、周りの環境がそうでないと、そういう夢と野望を持ち続ける
こと自体、非常に大変なことのように思える。

・・・と、なんだか、どうどうめぐりになってきた。
でも人と話しながらこういうことを考えるのは、非常に楽しい。

投稿者 akita : 2007年04月05日 20:51

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