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2010年05月18日
Ultra-Low PowerとEnergy Harvesting
いわゆるEnergy Harvesting、という技術がある。
太陽電池とか振動発電のように、環境から、ほとんど影響を与えない範囲でエネルギーを得る技術の総称で、方法によるが、得られる電力(Power)はせいぜい100uW程度。
で、いわゆるユビキタス○○とかウエアラブル○○で、電池交換が面倒だなあ、という向きで、このEnergy Harvestingを活用しようとすると、このあたりの消費電力を狙って、回路のLow Power化を進めることになる。
この方向性は、しばらく前から「流行(はやり)」のように見えるのだけど、
昔から疑問なことが1つある。
それは、Energy Harvestingで環境からエネルギーを得ると、元の環境に影響は及ばないのだろうか?ということ。
昔見つけた「エコロタクシー」も、Energy Harvestingを狙っているんだろうが、明らかにEnergy Harvestingになっていない。
太陽電池はクリーンなエネルギー、というが、極論として例えば地球の全表面を太陽電池で覆ってしまったら、海水を温める分の太陽エネルギーがなくなるので、雲ができなくなって雨がふらなくなる。それは極端としても、海水を含めた地球上のエネルギー循環の構図が変わることになる。それは大丈夫なのか?いや、少なくとも、それが大丈夫かということは検討されているのか?
いわゆるEnergy Harvestingで得られるエネルギーは微弱だから環境には影響を及ぼさない、というが、1個1個はそうだとしても、Energy Harvestingが100万個あったら、環境は有意にエネルギーをとられるのではないか?例えば歩くときの体の振動で発電するといっても、それが度を過ぎれば、明らかに疲労が増す。それはもはやEnergy Harvestingではなく、寄生だ。
ゼロには決してできない情報処理の消費エネルギーを、見かけ上ゼロにできる、という、夢の技術のようにも思えるのだが、
こういう定量的な議論・検討は、されているんだろうか?
投稿者 akita : 2010年05月18日 05:51