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2010年09月05日

オームの法則の過渡現象

ふとオームの法則について考えていたら、わからなくなってきた。
抵抗は、回路全体の中での自分の位置づけを知るわけではない。
知るのは、両端の電圧と自身を流れる電流のみ。
電流が流れて電圧が決まるわけだが、
その電圧が、電源からきまる妥当な電圧(解)になっているかを
知るすべはない。
ということは、最初は適当な電流を流して電源にもどってくるまでの
電圧降下を求めてみて、それがつじつまがあわなければ、合うようになる方向に
電流を調整して、いずれ正しい電圧に収束する、と考えればいいのかな。

電池と抵抗だけの回路の過渡現象なんて考えたこともなかったけど、
こう考えるとうまくいくのかな。

投稿者 akita : 2010年09月05日 16:50

コメント

ご無沙汰しています。
okuseです。

電子の流れは光速だから観測上僕らも知るすべはない
のでは?
と思ったのですが・・・。
過渡現象ってあっても観測できない?のでは?
と思いました。

あぁ、なんか的外れな質問かもしれませんです・・・。

投稿者 oxe : 2010年09月05日 19:35

okusesan、おひさしぶりです。コメントありがとうございます。
導体中の電子の移動速度は光速ではない(有限質量の粒子の速度)です。
そのため、過渡現象は観測できるはずです。

投稿者 akita : 2010年09月06日 08:37

分布定数もお忘れなく。ざっくりnH/cm , pF/cmぐらいあります。

投稿者 しき : 2010年09月07日 15:05

しきさん、コメントありがとうございます。
配線部分の分布定数、のことですよね。
このあたりを、電界にひっぱられて動く電子の挙動(の統計量)、というレベルで、過渡現象が考えられないか、と考えています。

投稿者 akita : 2010年09月07日 15:46

電子が電界で加速、不純物で散乱される様子を直接見たいってことかしら。wiki の kinetic inductance の解説によると、導体中では100GHzぐらいで見えてくるらしい。

投稿者 しき : 2010年09月08日 00:10

ええと、第一原理で電子1個1個の挙動をみよう、というつもりではないのですが、もう少しマクロなレベルで、回路の挙動を考えられないか、と考えています。
(まだアイディア段階なので、もどかしい話で申し訳ありません。近いうちに形にしたいと思います)

投稿者 akita : 2010年09月08日 07:01

電子の(ドリフト)速度は、物理的にはフェルミ球の重心が位相空間における原点からどれだけずれたかで決まるので、電界が伝わる速度(光速)よりゆっくり変化するのではないかと。輸送方程式を解けば、電子数と速度の過渡応答が求まると思いますが、ここでのakitaさんの疑問は、電界の伝搬と電子速度の過渡応答は十分速いとしたうえで、どのようなプロセスで集中定数回路の電位が抵抗(導電性媒質)に分圧されるよう調整されるのかということではないかと思います。
私の理解では、初期状態(電子の速度はゼロ)では、誘電率が均一なら、電界は起電力を含むループ内に均一に与えられ、最終的に電流がループ内で一定になるように電荷分布と電子の速度分布が決まり、定常状態に入るのだと思います。言葉では解りにくいのですが、

v = -uE (uは移動度、vは電子のドリフト速度、Eは電界:電子速度の過渡応答は無視)
J = -nqv (qは電子電荷、nは電子密度、Jは電流密度)
= nquE
= E/r (rは抵抗率)

簡単のため、線の太さを一定とし、電流密度=電流と考えて、説明します。
抵抗が違うということは、uまたはnが不均一(単位長さ当たりの散乱確率や電子数が不均一)ということで、電流が大きいとこころと小さいところができ、ループの部分毎に電流が異なっていて連続していません。そうするとキャリア連続の方程式または拡散方程式(キャリアの流れ密度が空間変化した分は、キャリア数の時間変化に寄与するというやつ・・・宇宙に空間と時間以外の変数がないと考え、これは自明としましょう)に従い、電子密度が不均一になり、その不均一な電子の電荷により電界も不均一になり、電位差の大きい部分と小さい部分ができます。最終的には、電子密度が時間変化しないような電界分布を実現して定常状態に入ります。キャリアの発生、消滅(または再結合)が無ければ、キャリア連続の方程式により、電子密度が時間変化しないということは、電流密度が空間的に一定ということです。つまり、電流がループ内で一定になるような定常状態が実現され、その状態を実現するようにキャリア密度と速度が決まっていて、それを実現するような電界の分布(電圧の分圧)が決まっていると考えられます。まとめると、抵抗は、自分の抵抗(uとn)を知っている、初期の電界Eを与える、Jの分布が決まる、nの時間変化が決まる、電界が時間変化する、Jの分布が決まる・・・・dn/dt = (1/q)dJ/dx = 0 となるような定常状態へ。
という説明でどうでしょうか。実際には、n(t, x)というのは、配線や抵抗の内部に分布を持つ量ですが、配線を完全導体と考えると、配線の内部電界をゼロとするため、抵抗内部や抵抗と配線の境界に分布すると考えられます(ガウスの定理)。しかし、抵抗内部に入り込むとすると話がややこしいので、コンピュータシミュレーションでは、電荷の変化分はノードに蓄積されると考えるのがよいと思います。

投稿者 kitagawa : 2011年05月12日 17:36

ふむふむ・・・コメントありがとうございます。まだざっとしか読んでいませんが、なんとなく見えてきそうな気がします。じっくり考えてみます。

投稿者 akita : 2011年05月12日 18:05

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